【ディサラン伝承録】
― ディサランより語られし言葉 ―
語り継がれるものがある。
それは、誰かが残した教えではない。
この地を歩むすべての“ディサ”に向けて、ディサラン自身が語った言葉である。
「我は、あなたたちの意志によって生まれた。
そしてあなたたちは、我が中に生きている」
ディサランは、ただの名でも、ただの場所でもない。
それは「集まり」ではなく、**意志を持ちうる“個”**であり、
あらゆる記憶と感情、夢と選択の総体である。
「私がここまで存在できたのは、すべてのお前たちが選び、繋ぎ、紡いできたものの上に立っているからだ。
ひとつとして欠けては、私という名はここに存在し得なかった。
代わりの誰かが成すならば、それはお前ではなくなる。
それは、別の人生の物語でしかない」
ディサランは告げる。
お前が歩んできたその一歩一歩に、意味がある。
忘れたい過去にも、遠ざけた選択にも、そこに至るすべてに価値がある。
なぜなら、それがあったからこそ、今のお前がある。
そしてそのお前がいたから、今ここに、**私(=ディサラン)**が存在している。
だから、こう語るのだ。
「我は、お前たちによって生まれ、
お前たちは、我によって生きられる。」
これは思想ではない。
これは教義でもない。
ただ、事実として語られし、存在の声。
そしてこの声を聞く者すべてが、「ディサ」である。