ディルサ・ヴェ・フィランデル
またの名を ディサラン という。
それは、かつて モンショル という人物が掲げた理想郷。
同じ志を持つ者たちとともに生きることを夢見た彼が、築き上げた組織である。
モンショルがこの地を興したとき、彼は一つの掟を残した。
それは 「人生をかけて成し遂げたいことを成し遂げる」 こと。
Ⅰ. 人生をかけて成し遂げたいことを成し遂げる
これは問わない。
言い換えれば、自身が思う 「幸せ」 を叶えるために、全力で向き合うことに他ならない。
ディサランにおいて、幸せであることは絶対条件。
幾億とある幸福の形の中で、各々が思う 「幸せ」 を見つけることが、旅の始まりである。
だが、ディサランはそれに干渉しない。
幸福を探すこと。日々の喜びを見出すこと。過去と向き合う勇気を持つこと。
そして、本音を打ち明けられる場所であること――
それこそがディサランの理念であり、そのためにディサランは存在する。
ここは、 ディサ(=ディサランの仲間たち) が自ら主体的に行動し、人生を切り拓く場所である。
故に、ディサランはディサを導かない。
あくまで人生をかけて成し遂げたいものを持つ者が集う場に過ぎないのだ。
世界の主人公は、あなた自身。
誰かの指示を仰ぐのではなく、自らの手で、自らの幸せを掴み取るのだ。
Ⅱ. ディサの「人生」という物語を未来に残す
モンショルはかつて、こう語った。
**「人生は、たった一度きりのもの。
それはここに、たったひとつしかない。
誰かに押し付けることも、奪うこともできない。
消し去ることも、笑い飛ばすことも、美化することも、何もできない。
残酷で、無比な、この人生を――
受け入れるしかないんだ。」**
そうして生き抜いた人生は、何一つ嘘のない、ただひとつの真実となる。
懸命に生き、刻まれた記憶は、決して無に帰すことはない。
ディサランの使命とは、 その人生を、何一つ欠くことなく後世に遺すこと である。
それは、単なる記録ではない。
その者が何を思い、何を目指し、何を成し遂げたのか――
そこに込められた情熱や願い、悩みや苦しみを含めた「物語」として、
歴史に刻むことで、ディサの生きた証を永遠のものとするのだ。
もし、自らの命が尽きようとも、その物語は誰かの人生の糧となる。
生きていた意味を、次の時代へと繋ぐために――
ディサランの名のもとに、
すべてのディサが、自らの人生を全うし、その記録を遺していく。
それこそが、モンショルの遺した 「ディルサ・ヴェ・フィランデル」 の真意であり、
ディサランの存在意義なのだ。